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●研究内容

 河川には洪水などにより人間に危害をもたらすマイナスの面がある一方で,水資源や遊び場の提供などのプラスの面もあります.人間は,マイナスの面を治水により抑えるとともに,プラスの面を利水により伸ばすことによって,少しでも安全で便利な生活を過ごせるように工夫してきました.
  しかし,最近になって,治水・利水によって河川環境が悪化したり,河川生態系の健全性が損なわれたりすることが問題視されるようになってきました.私たち保全生態学研究室では,河川生態系を保全することを目的として,底生動物(主に水生昆虫)や魚類などの河川生物の生態に関する研究を行っています(図1).河川での現地調査を基本として,地理情報システム(GIS)を用いた解析や,統計解析,室内での試料分析などの手法を用います(図2).


図1 底生動物(左,オオマダラカゲロウ)と魚類(右,アユ)

 
図2 現地調査の様子(左)とGISを用いた解析(右)

 

○人間活動が河川生物に及ぼす影響に関する応用生態学的研究

 護岸・ダム建設などの治水活動,飲用水・農業用水の利用などの利水活動などは,河川生物に様々な経路を介して影響を及ぼします(図3).保全生態学研究室では,これらの人間活動が河川環境の改変を介して河川生物に及ぼす影響を解明する研究を行っています.これらの研究は,失われた河川環境の復活を目指した自然再生事業などに貢献することを目的としています.

 
図3 自然河川(左)と改変河川(右)の様子


 

○河川生物の分布や多様性に関する基礎生態学的研究

 人間活動が河川生物に及ぼす影響を解明するためには,河川生物の生態に関する基礎的な知識が不可欠です.保全生態学研究室では,主に洪水や渇水などの攪乱が河川生物に及ぼす影響に注目して,基礎生態学的な研究を行っています(図4).
  河川生物の地理的な分布や,生物多様性の時間的・空間的パターンが決定されるメカニズムを,生態学の知識を駆使して解き明かすことを目的としています.

 
図4 洪水中(左)と渇水中(右)の河川(愛媛県,重信川)

 

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