愛媛大学 大学院理工学研究科 生産環境工学専攻/工学部 環境建設工学科

羽鳥研究室

Social Management Group

研究紹介

研究方針

羽鳥研究室では,より良い社会の実現に向けて,現実の社会問題に取り組み,その問題解決に資する実践的な方法論や政策論を提案することを目指します.この目的の下,「良い社会とは何か」という問題を考えながら,一人一人の人間行動から社会制度に至るまで幅広い問題領域を対象に,社会心理学,経済学,政治哲学,社会学等の関連諸分野を踏まえた社会科学的な研究を行います.

研究方針の詳細についてはこちらもご覧ください(環境建設工学科『今月の「顔」』2011年5月号「社会マネジメント研究室の理念とテーマ」より).

主要研究テーマ

具体的には,以下のような研究テーマに取り組んでいきます.  

社会的合意形成研究

人々の価値観や利害関心が多様化する中,公共事業の実施に関して社会的な合意が得られ難くなりつつあります.公共事業を進める上で,いかにして人々が協力し合いながら,可能な限り合意を形成し,適切な意思決定を為し得るか.この問題が問われています.そのための計画手続きや話し合いのあり方について検討します.それとともに,政策当事者の意思決定を支援する方法論や政策ツールを提案します.

地域マネジメント研究

地域の活力ある「まちづくり」を実現する上では,地域住民自身による自律的な活動が重要となります.そうした自律的なまちづくり活動を支援するための実践的方法論を検討します.また,地域住民,企業,NPO等の様々な関係主体が協働して地域を維持するための社会制度のあり方を考える,「地域ガバナンス」研究を行います.

「良い社会」のための実践哲学研究

「人間の良い生き方とは何か」「良い社会とは何か」という根源的問題については,これまで数多くの哲学者や思想家が真剣な議論を重ねてきました.そうした哲学的議論の中には,我々の社会においても多大な示唆を与えるところが少なくありません.現代社会への洞察力に富む"生きた"哲学的論考を基に,その現代社会への含意を探り,諸々の社会問題の解消に向けた方途を探求します.

12年 卒研テーマ

卒業論文テーマ

・公共事業における保護価値の規定要因に関する研究(曽我部蓮)
・アリストテレス倫理学に基づく幸福の規範的幸福尺度の構成とその規定要因に関する研究(松本和也)
・広域的放置駐輪問題を対象としたコミュニケーション施策の効果検証(佐藤桂子)
・地域コミュニティにおける発言行動の心理プロセスに関する研究 (中神ちなつ)

11年 卒研テーマ

卒業論文テーマ

・公共事業における保護価値と合意形成問題に関する研究(梶原一慶)
・想定外リスクに対するメタ無知に関する基礎的研究(山本圭介)
・地域住民の離脱と発言行動と その規定要因に関する研究(滋岡佑馬)