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研究紹介

 
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●研究内容
 水工学研究室では, 気象環境防災水循環に関する様々な研究を行っています.
 本研究室でこれまで行ってきた主な研究概要を紹介します.
 
気象〇豪雨予測のための気象シミュレーション
  頻発化する豪雨災害を防ぐために,気象モデルWRF およびデータ同化手法を用いて,豪雨の予測を再現し,その精度を向上させることを目的とした研究です. 与える観測値によってどの程度解析値が変化し,気象場にどんな影響を与えるかを検証しています.


「データ同化手法を用いた降水シミュレーションの精度向上に関する研究」より

 

 
気象〇深層学習(ディープラーニング)を活用した気象予測
  様々な気象データと降水量との関係を深層学習モデルに学習させ,数時間先の降水量を予測する複数のモデルを構築し,学習させる範囲による予測精度の変化,どんな気象データが有効か,既往研究との精度の変化などの検証を行う研究をしています.


「深層学習を用いた降水量予測の精度向上に関する基礎的検討」より

 
防災〇浸水時の避難シミュレーション
 都市域氾濫解析モデルNILIM2.0を用いて,浸水・高潮被害が予想される地区における内外水氾濫複合解析を行い,内水氾濫、高潮被害を可視化し、浸水からの避難の様子を再現したシミュレーションを見ることで,住民の防災意識にどのように影響するかを検証しています.


河川氾濫解析を適用した避難シミュレーション

 
防災〇VRを使った災害体験アプリ開発
海の方へ移動すると、三津浜の花火が見られます !(^^)! (動かしてみてね!)
キー操作方法:W↑、A←、S↓、D→、ESC二回でマウス操作終了


* UNITY WebGL Player画像より

 浸水・高潮の様子を、臨場感を持って体験してもらい、より強い防災意識を持ってもらうために
浸水解析を適用した没入体験型VRによる、災害体験アプリの開発を行っています.


「3D都市モデルを用いた水害体験VRの開発及び動的な浸水の可視化が住民の防災意識に与える影響評価」より

 
  

 
環境〇マイクロプラスチックのもととなる流域からのプラスチックごみ流出量の調査
  生態系,漁業,観光業に悪影響を及ぼす,海洋プラスチックの約8割は,陸地から海洋へ流出したものと言われています.そこで,河川流域から雨水ポンプ場に集まるプラスチックを計量し、その流出量とそれに影響する要因を調べる調査を行っています.


「雨水ポンプ場で回収されたごみ計量に基づくプラスチック流出量モデルの提案」より

   

環境○都市−大気間の熱・水輸送のメカニズム解明
 ヒートアイランドや大気汚染のような都市の大気環境問題の解決には、都市域から排出される熱や水・汚染物質が大気中に拡散されていくメカニズムを把握し、それを制御することが重要となります。特に建物の存在によって生じる大気乱流は熱・物質の輸送に大きく寄与しますが、その特徴はまだ十分に把握されていません。そこで、現地観測や数値シミュレーションなどを用いてその素過程を解明し、良好な大気環境を実現できる理想的な都市形態を追及するための研究に取り組んでいます。



都市−大気間のエネルギー・物質交換過


環境○風通しの良い街づくりに関する研究
 近年、建物配列や道路形状など街並みを制御することで「風の道」を整備し、郊外の清涼な空気を誘導することで、良好な大気環境を創出することが注目されています。松山市は丘陵や山地や海に面しているために、海陸風や夜間の冷気流の影響を受ける地理的条件にあります。そこで本研究では、松山市における「風の道」の実現可能性を検討し、大気汚染やヒートアイランドを最小限に抑える街づくりを提案することを目指します。


「風の道」のイメージ図