KSA(Kanken Study Abroad)プロジェクトの短期プログラム(1学期間)は,平成24年度より⽇本学⽣⽀援機構の海外留学⽀援制度に採択されています。これにより、韓国、台湾、インドネシアに環建から1学期(4ヶ⽉)間留学する学⽣、および先⽅から環建に留学する交換留学⽣の渡航費、滞在費が⽇本学⽣⽀援機構から⽀援され、ほぼ⾃⼰負担無しに留学できます。
(このプログラムは愛媛⼤学の中の最も優れたプログラムの⼀つであり、土木・環境分野(旧環境建設⼯学科)の3回生が経済的な⼼配無しに毎年留学しています。)
KSAプロジェクトとは?
KSAプロジェクトとは、土木・環境分野(旧環境建設⼯学科)が、アジア各国の⼤学と提携を結び、交換留学を⾏うことにより、学⽣個々⼈の能⼒を⾼めるために設⽴されたプロジェクトです。“グローバリゼーション”という⾔葉を聞いたことがあると思いますが、⽇本の建設・環境分野は、今後アジアへの展開が増していくことは間違いありません。みなさんも⼤学在学中にアジアの⼤学に留学し、⽇本とは違う“⽂化”を肌で体験しませんか︖
KSAプロジェクトは、平成23年度に韓国蔚⼭⼤学校との交換留学プログラム開始を⽪切りに、平成24年度から台湾国⽴⾼雄⼤学を、H26年度から台湾国⽴⾼雄第⼀科技⼤学(台湾国⽴⾼雄科技⼤学)との交換留学プログラムを開始しました。さらに、H28年度より、インドネシアガジャマダ⼤学およびバンドン⼯科⼤学との交換留学プログラムを開始し、計5⼤学への留学プログラムを提供しています。さらに、平成28年度からインドネシアガジャマダ⼤学とのダブルディグリープログラム(DDP)を始めました。このDDPは愛媛⼤学ではじめてのダブルディグリープログラムです。
プログラム名 | 超短期プログラム (留学費用の補助なし) |
短期プログラム (留学費用の補助あり) |
ダブルディグリー プログラム(DDP) |
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留学時期 | 1,2回生夏休み | 3回生後学期 | 大学院修士課程の半分を ガジャマダ大学で学修 |
留学期間 | 3~4週間 | 約4か月 | |
留学先 | 蔚山大学(韓国) | インドネシア、台湾、韓国 | |
募集期間 | 4月 | 2月~3月 | 4月 |
KSA留学の効果
日本人による海外留学には、「留学生30万人計画」に基づくグローバル人材育成という政策課題のもとに膨大な官民資源が投資され、推進されてきています。その効果として、留学生数は平成20年度以降着実に増加しており、平成30年度には115,146人にのぼっています(日本学生支援機構、2019年)。⽂化や⾔語が異なる⼈々と協働できる⼒を⾝につけるには、留学は格好の場です。留学の効果には、留学期間中の短期的に現れるものもあれば、その後の⼈⽣において徐々に顕在化する⻑期的な効果もあります。では、留学を経験するとどんな能⼒が⾝につくのでしょうか。本コースでは定期的にKSAプロジェクト(短期プログラム)に参加した学⽣を対象として留学の効果について調査・分析し、プログラムの改善を行っています。
2019年度の調査結果
調査対象者
2018~2019年度に短期留学プログラム(3回生後学期)に参加した14名
アンケート調査結果
Q1 海外生活への適応能力、海外生活への不安や抵抗感はありますか?(留学前後)
- KSAプロジェクトに参加して、今まで経験したことの無いような様々な生活や体験ができ、とても勉強になった。不慣れなことばかりで不安もあったが、たくさんの人が手を貸してくれ、とても充実した留学生活を送ることが出来た。
- 海外渡航への抵抗感がなくなった。
Q2 コミュニケーション能⼒は上がったと感じますか?
- 帰国後、留学生と話すことに抵抗がなくなった。またKSAの交換留学を通じて、現在も交流の続いている外国人の友人ができたことが良かった。
- コミュニケーション能力の向上と、海外の土木工学に関する見え方が変わった面で参加したことに大きな意味があったと感じている。
Q3 留学によって語学⼒は上がりましたか?(英語・英語以外の外国語)
- 英語以外にも、インドネシア語・中国語・韓国語を使って簡単な会話ができるようになった。
Q4 留学によってグローバルな視野が広がったと思いますか?
- グローバルな視野を持つことができた(全員!)。
Q5 KSA留学に関して、渡航費や滞在費は問題でしたか?
- 奨学金*が豊富で、長期留学で心配されがちな金銭的な負担が少なかった。
主な奨学金*
- 半年間、文化の違う国に滞在しながら卒業に必要な単位が取得でき、日本での学業(単位が足りず進級できないなど)にも支障が出ないのはとても良かった。
- 発展途上の国の開発を間近でみることができたため、この勢いを日本にもつけたいと思えた。(就職後の夢ができた)
- 就職活動は帰国後から開始すれば問題無い(大学院へ進学すれば問題ない)。
留学先の大学
蔚⼭⼤学校(韓国)
平成23年度から交換留学プログラムがスタートしました。蔚山大学への留学プログラムは、下記の2種類があります。
超短期プログラム(3〜4週間)
- 対象:1、2回⽣
- 時期:8⽉1日〜3 or 4週
- 内容:韓国語・韓国⽂化の勉強、他国留学⽣との交流、校外研修など
- 付記:⽇本語の堪能なスタッフがサポートしてくれます。
短期プログラム(1学期、4か月)
- 対象:3回⽣以上
- 時期:9⽉〜12⽉
- 内容:提携校での講義(英語、⺟国語)に出席、単位の取得。研究室に所属し研究を実施。実習講義等もあります。
- 備考:派遣先では⽇本語の堪能なスタッフ・学⽣がサポートしてくれます。
リンク
国立高雄大学・国立高雄科技大学(台湾)
国立高雄大学については平成24年度から、国立高雄科技大学については平成26年度から交換留学プログラムがスタートしました。
短期プログラム(1学期、4か月)
- 対象:3回⽣以上
- 時期:9⽉〜1⽉
- 内容:提携校での講義(母国語、英語)に出席、単位の取得。研究室に所属し研究を実施。実習講義等もあります。
- 備考:派遣先では日本語の堪能なスタッフ・学生がサポートしてくれます。
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ガジャマダ大学・バンドン工科大学(インドネシア)
平成28年度から、ガジャマダ大学・バンドン工科大学との交換留学プログラムがスタートしました。
短期プログラム(1学期、4か月)
- 対象:3回⽣以上
- 時期:8月~12月
- 内容:提携校での講義(母国語、英語)に出席、単位の取得。研究室に所属し研究を実施。実習講義等もあります。
- 備考:ガジャマダ大学、バンドン工科大学はインドネシアの総合大学および理工大学のそれぞれトップ大学です。
リンク
ガジャマダ大学URL
バンドン工科大学URL
バンドン工科大学環境建設工学科URL
その他
左:韓国蔚山大学建設環境工学部 学部長
右:愛媛大学環境建設工学科 学科長
左:台湾国立高雄大学土木及び
環境建設工学科 学科長
右:愛媛大学環境建設工学科 学科長
左:台湾国立高雄第一科技大学建設工学科
Prof. Chin-Tung Cheng学科長
右:愛媛大学環境建設工学科 森脇亮コース長
左端:インドネシアガジャマダ大学工学部環境建設工学科 学科長
左2番目:インドネシアガジャマダ大学工学部 学部長
右端:愛媛大学工学部 学部長
右2番目:愛媛大学環境建設工学科 学科長
右端:インドネシアバンドン工科大学環境建設工学部 教員
右2番目:インドネシアバンドン工科大学環境建設工学部 学部長
左端:愛媛大学環境建設工学科 国際化推進委員長
左2番目:愛媛大学環境建設工学科 工学部国際連携委員長
ダブルディグリープログラム
ダブルディグリープログラムとは
ダブルディグリープログラムとは、学生が特色ある教育を実践している2つの大学(母校と他大学)で学び、2つの大学から学位を取得することができる教育プログラムであり、世界的に広がり始めています。ダブル・ディグリーは、2大学が組織的・継続的な教育連携関係を強化し、相互に特徴のある授業等を提供することによって魅力的な教育プログラムを構築するもので、学生にとっては、我が国と海外の大学の異なる特徴的な教育を受けられ、それぞれの大学の学位プログラムを別々に履修するよりも短い期間内で、両方の学位を取得することができるメリットがあります。
大学院 理工学研究科 社会基盤プログラム 環境建設工学分野では、ダブルディグリープログラム(以降、DDP)を単に2つの学位が取得できるだけではなく、専門分野の学習と異なる文化圏への理解が深まるという点で、国際的人材育成に極めて重要な役割を果たすものと考えています。愛媛大学工学部の卒業生にとって、近年及び将来の海外での活躍の場は、成長を続けているアジア圏が中心です。その中心的な国であるインドネシアのトップランク大学であるガジャマダ大学との間で、本学第一号となるダブルディグリープログラム(修士学位取得プログラム)を開設し、平成28年度4月から開始しました。
このプログラムは、環境建設工学分野の学生に国際的人材育成教育の場を提供すると共に、優秀な外国人留学生を獲得し日本人学生の刺激とすることに加え、さらにガジャマダ大からの優秀な学生を博士課程に進学させ先端研究を担う人材とするもので、今後の環境建設工学分野の柱となる事業の一つと位置づけています。
UGMとはどんな大学か
ガジャマダ大学について
1949年に設置されたインドネシアのジョグジャカルタにある国立大学で18の学部を持つ総合大学。ジョコ・インドネシア大統領の出身校で、工学部は入試倍率が100倍前後の国内最難関校です。
学修プラン
- 2.5年のプログラム。
- 定員は、愛媛大学、ガジャマダ大学ともに毎年2名まで。
- 愛媛大学の修了に必要な単位数は30単位、ガジャマダ大学は36単位。このプログラムでは、56単位で両方の学位取得が出来る。このうちの10単位は双方の大学で使える。
- 両大学の指導教員の協働指導の基で1つの修士論文を執筆する。内容は通常の修論の1.5倍程度が求められる。
- 審査は両大学で独自に行う。審査員は相手大学側指導教員を相互受け入れる。
標準的な学修スケジュール
1年目
3月 | 大学院博士前期課程への入学手続き |
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4月 | 愛媛大学大学院入学 DDへの出願申し出(プログラムコーディネータへ) |
5月 | 学科内審査を経て、UGMへ推薦 |
6月 | UGM入試(テレビ会議システムを用いた面接試験) |
8月 | UGM入学 <この時点で、愛媛大とUGM両方の正式な学生となる> 8月までは愛媛大学にて前期の単位取得と修士論文研究を行う |
9月 | インドネシアへ渡航 1年間、UGMで単位取得及び修論研究を行う。研究は、愛媛大とUGMの指導教員(各1名)が密接に連携し、協働指導体制の元で進める。 |
2年目
4月 | UGMで単位取得及び修論研究を継続。 |
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9月 | UGMでの学修、研究を終える。 |
10月 | 帰国し、愛媛大で必要な単位取得と修論研究を行う。 |
3年目
4月 | 愛媛大で単位取得及び修論研究を継続。 |
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6月 | 修士論文を愛媛大に提出する。 |
7月 |
修士論文をUGMに提出する 愛媛大学にて修論発表。 UGMにて修論発表。 |
9月 |
愛媛大学から学位を授与 UGMから学位を授与 |
学費
愛媛大学への入学金、授業料は通常どおり大学に納入します。修士の学位は2年間の学修で通常は修得できますが、このプログラムの修業年限は原則2.5年間なので、半期分の授業料が余分にかかります。UGMへの授業料、入学金等は全て免除され、支払う必要はありません。
インドネシアで1年間あまり学修生活を送ることになります。インドネシアの物価は日本より各段に安いので、食費は安くなります。また、UGMの学生寮など安価な住居を提供するので、松山で生活するよりも生活費は安くなります。しかし、渡航費や交通費、保険代など付加的な費用も少なからずかかります。そこで環境建設工学分野では、学科および指導教員からある程度の経済的援助をします。
学生募集要項
このプログラムに参加できるのは、愛媛大学大学院理工学研究科・環境建設工学分野の博士前期課程に4月入学する学生です。標準的な流れは次の通りです。
- 大学院入学試験(博士前期課程)合格 (前年度)
- 入学手続き (前年度3月)
- 入学 (当該年度4月)
- DDP説明会実施 (同4月)
- 指導教員、DDP担当教員と相談の上、出願(同4月)
- ガジャマダ大学入試受験(同5月)に合格し、ガジャマダ大学にも入学(同8月)
- 学修プランに沿って両方の大学で学修と研究を行う(2.5年間)
- 必要な単位と修士論文に合格し、2つの学位を取得
説明会・報告会
- 土木・環境分野講演会「R4年度留学報告会 & R5年度留学説明会」を開催しました(①R4留学体験報告, ②R5の留学説明)
- 環境建設工学科講演会「H28年度留学報告会 & H29年度留学説明会」を開催しました
- 理工学研究科(工学系)の「短期派遣プログラムH28年度報告会 & H29年度説明会」を開催します
- 環境建設工学科講演会「H27年度留学報告会 & H28年度留学説明会」を開催しました
- 環境建設工学科講演会「H26年度留学報告会 & H27年度留学説明会」を開催しました
- 環境建設工学科講演会「H26年度留学報告会 & H27年度留学説明会」を開催します
- 「平成26年度海外留学支援制度短期派遣プログラム報告会」を開催します
- 海外留学支援短期派遣プログラム壮行会を開催
- 台湾国立高雄第一科技大学訪問団が環境建設工学科を訪問
- 「H25 年度留学報告会&H26 年度留学説明会」を開催
- H25年度留学報告会 & H26年度留学説明会の開催案内
- 愛媛大学・高雄大学・蔚山大学による三大学ジョイントシンポジウムを開催
- 「H24 年度留学報告会&H25 年度留学説明会」を開催
- H24年度留学報告会&H25年度留学説明会開催案内
- 台湾国立高雄大学国際シンポジウム派遣大学院生募集
- 台湾国立高雄大学訪問団が環境建設工学科を訪問
- 環境建設工学科講演会開催(①講演会概要, ②KSAプロジェクト説明, ③参加学生による留学報告)
- H23留学報告会とH24留学説明会開催案内